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【レビュー】名作「グランド・ホテル」はやっぱり名作だった(ネタバレ)

往年の名女優、グレタ・ガルボが主演の映画
「グランド・ホテル」を見ました。

三谷幸喜監督の「THE 有頂天ホテル」の元ネタであり、
あの映画の中でスイートルームにポスターが飾られていた映画です。

元ネタとなった、この映画、
やっぱり素晴らしい映画でした。

群像劇の代名詞にもなった「グランド・ホテル」

グランドホテル セット

映画の世界では、「グランド・ホテル方式」という言葉があり、
この映画「グランド・ホテル」から取られた言葉です。

筋立てが一本ではなく、様々な登場人物のストーリーが同時進行し、
それぞれが絡み合っていくタイプの映画です。

「THE 有頂天ホテル」もこのスタイルですね。

飛行機や列車などのパニック映画も、このスタイルを取り入れ、
乗り合わせた乗客それぞれの物語が語られていくタイプが多いようです。

この「グランド・ホテル」はメインの登場人物が皆、
悲しいストーリーを背負っているのが特徴です。
そのせいか、結末も悲しいお話になっています。

評価(★5つで満点)
★★★★

ストーリー概要

ドイツはベルリンにある高級ホテル「グランド・ホテル」。
そこに集まる宿泊客達のストーリー。

グレタ・ガルボ演じる、グルシンスカヤはバレリーナ。
客の少ない舞台に出るのが嫌で舞台恐怖症になり、
バレリーナとしてのプライドや目的を失いかけ、
生きる気力もなくなっています。

ジョン・バリモア演じる「男爵」。
身なりもよく好人物で、ホテルスタッフからも好かれている人物。
しかし、実はホテル泥棒。
グルシンスカヤの真珠を狙い入った部屋で、彼女と出会い、恋に落ちることに。

ウォレス・ビアリー演じる、プライシングは、企業経営者。
合併交渉のためホテルに来ているが、
自分の会社が倒産寸前なのを隠しながら交渉を続けます。

ライオネル・バリモア演じる、初老の男クリンゲライン。
プライシングの会社で働く経理マン。
病気で余命あと僅かとなったことを知り、
全財産をはたいて高級ホテルで贅沢三昧をする決意をします。

ジョーン・クロフォード演じる、速記係フレムヘン。
プライシングの合併交渉での秘書業務を請け負い、働くことになります。
プライシングから男女関係を持つことを迫られ、
お金に困っている彼女は、それを選んでしまいます。

この5人による物語が絡み合いながら進んでいきます。
最後は、とても悲しい結末でありながらも、
クリンゲラインとフレムヘンの2人には希望が見え、
ちょっと救われる話になっています。

それぞれのストーリーが見事に絡み合っている

メインの5人の登場人物のストーリーが
見事に繋がっていて、良くできているなと思いました。

「THE 有頂天ホテル」に感じた中途半端さがありません。

「男爵」の話を中心に、5人のストーリーが絡み合います。
登場人物を少なくしたのが良かったのでしょう。

三谷監督の作品は23人というチャレンジングな設定だったので、
それを消化しきれていませんでした。

この映画では、きちんとスッキリする形で
5人の物語を終わらせています。
見ていて不完全燃焼という感じはしません。

さすが名作と言われるだけあります。

注目ポイントはここ

グレタ・ガルボの演技が素晴らしいなと思いました。
美しく、そして、悲しい。

舞台恐怖症になり、ふさぎ込んでいた頃の表情と、
「男爵」と恋に落ちた後の輝いた表情。
同じ女性なのだろうかと思うほどの違い。

女性は恋をすると、こんなにも違うんですね。
男子的には、ちょっと怖いけど。。。(笑)。

恋をしてからの彼女の輝きはすばらしく、
彼女だけではなく、彼女が映ってる画面全部が華やかになっていくようです。

その輝きがまぶしすぎるから、
エンディングでの、男爵との待ち合わせに向かうシーンがとても悲しい。。。

「男爵」が殺されてしまったことを知らないで待ち合わせに向かい、
そのまま映画が終わってしまうという演出も素晴らしいと思います。
真実を知った時の彼女のショックは、観客の頭の中で想像されるわけですね。

余計、悲しさが倍増ですね。
グッジョブですよ、この演出は。

結論

さすが名作と言われるだけあって、良くできているなと思いました。
酔っぱらった、クリンゲラインが部屋で酔いつぶれるシーンは
ちょっといらないなと思いましたが、
気になったのはそれくらい。

ホテル好き、映画好き、三谷幸喜好きなら、絶対お薦め。
ただし、笑える映画じゃないので、そのつもりで。

評価(★5つで満点)
★★★★

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