[レビュー]ヱヴァンゲリヲン破は謎だらけでめっちゃ楽しめる(ネタバレ)
今週末公開の
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」。
その予習をかねて、もう一度
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を見てみました。
綾波のポカポカにやられます。
(C) カラー
新劇場版4部作の2作目
いらっしゃいませ、番台さんです。
テレビ版を元に、新たに作り直したヱヴァンゲリヲン新劇場版。
全4部作になるこの新劇場版は、
今週末に3作目「Q」が公開になります。
1作目の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は
テレビ版のヤシマ作戦までのストーリーを
ほぼ忠実になぞって作られていましたが、2作目の「破」は違います。
テレビ版とは大きく話が変わり、
全く新しい物語になっています。そして、新たな謎もいっぱい。
ヱヴァンゲリヲンファンならとても楽しめる作品になっています。
ちなみに、
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集」を
読んでいないので、間違ってることを書いていたらごめんなさい。
評価(★5つで満点)
★★★★
ネ
タ
バ
レ
で
す
よ
ストーリー概要
基本的には、
旧作の「アスカ、来日」から「男の戦い」までの話をベースにしています。
式波・アスカ・ラングレーが来日し、
綾波レイや碇シンジと共に、使徒殲滅を進めます。
アスカとレイは、
シンジと交流することによって、
心に変化が生まれ、他人に心を開いていくようになります。
しかし、アスカはその後、
旧版で鈴原トウジの役回りだった、
ヱヴァ3号機の起動実験のテストパイロットに。。。
おお、アスカ。。。。
この一件により、シンジはゲンドウと対立、
ヱヴァに乗ることを拒絶し、ネルフを立ち去ります。
一方、旧北極のネルフ基地「ベタニアベース」では、
旧作にないキャラクター、真希波・マリ・イラストリアスの登場。
加持リョウジの工作により、
マリが第3使徒と戦闘し、使徒を殲滅。
ヱヴァンゲリヲン仮設五号機は大破。
そして、加持は
「ネブカドネザルの鍵」と言われる、謎の物体を
碇ゲンドウの元へ届けます。
第3使徒の殲滅と
ヱヴァ仮設五号機の爆破はゲンドウのシナリオだったようです。
そして、最強の使徒、第10使徒が飛来し、
再びシンジが初号機に乗り込みますが、、、
といったストーリー。
冒頭から新しい展開に引きこまれる
噂の新キャラ、マリが冒頭からいきなり登場です。
ここでマリに殲滅される使徒は第3使徒。
「序」の冒頭に登場した使徒は第4使徒でしたので、
それよりも先にネルフに発見、捕獲され、研究材料に使われていました。
ネットによると、
第3使徒には、ネルフの上層組織であるゼーレのマークが刻印されていたようで
ゼーレのシナリオに基づいて、研究が行われていたようです。
封印されていた第3使徒が暴れだしたのは、
ゲンドウの指示により、加持さんが仕組んだもので、
ゼーレの「マルドゥック計画」を阻止するための
行動だったようです。
ゼーレはゲンドウにとって仕事上の上層部なので、
本来なら逆らうことの出来ない相手ですが、
密かに、ゼーレの目的とはちがう目的を達成させようとしています。
ちなみに、「マルドゥック計画」は、
旧版では、ヱヴァのパイロット選抜に関係する機関でしたが
新劇場版では、それと関係があるのかは明らかにされていません。
一方、マリはマリで、
「自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなあ」
というセリフにあるように
彼女にも自分の目的があるようですが
この「破」では明らかにされていません。
注目ポイントはここ
マリがパラシュートで、シンジくんと激突する際、
シンジくん愛用の携帯プレーヤー、SDATに不具合がでます。
この一件まで、シンジくんはずっと、
25トラックと26トラックをリピートして聴いていましたが、
マリとの激突で、SDATに不具合が出たため、
SDATは勝手に27トラックに進んでしまいます。
この25トラックと26トラックは
旧版の25話と26話を暗示しており、
27トラックに進んだことで、旧版とは違う物語に進んでいく事を示しています。
ここがまさしく「破」なのです。
このシーンは自動販売機の前で
加持さんにデートに誘われるあたりに出てきますので注目です。
これほどの大きな影響を与えるマリですが、
メインのストーリーには、まだ大きく関わっておらず、
周りで賑やかに暴れている感じが否めません。
期待の大型新人にしては、まだサイドストーリーで動いてる状態ですので、
今後の活躍に期待です。
萌えポイントはここ
今回のレイとアスカ、
シンジ君への恋愛感情があることを分かりやすく描かれています。
とくにレイには萌えてしまします。
手の傷をシンジに指摘されたときの「秘密」という恥じらいの顔!
アスカにエレベーターで質問されたときの
「ポカポカする」って表現(笑)!もうたまらんです。
さらには、
食事会で出す料理が寸胴一杯の味噌汁のみ(笑)。
もう、綾波さん、最高です。
そりゃあ、男だったら、使徒のコアに手を突っ込んででも、
助け出したくなりますよ(笑)。
これがモテる女だよなあ。
パイロットの使徒化が進んでるけど。。。
「破」を見て思ったことが1つあります。
それは、
パイロット達が使徒化していること。
まず、旧版の設定がそのままなら、
綾波レイはリリス。
渚カヲルはアダム。
ということになります。
で、シンジくんは、第10使徒との戦いで、
レイのコアを救出した後、初号機の中でレイを融合し同化しています。
一方、アスカは、3号機の起動実験で第9使徒に侵食され
一時的に物理的、精神的に接触、もしくは融合していると思われます。
何れにせよ、4人のパイロットは
使徒そのものか、使徒と接触、融合をしているわけです。
そして、この「4」と言う数字は
セカンドインパクトの回想シーンにでてくる
4体のADAMSと符合します。
さらに、バチカン条約では、
エヴァは1国に3機までという規定があります。
4体あると、サードインパクトを引き起こす危険があるのかもしれません。
個人的にはこの辺が気になるポイントです。
ちなみに、隔離されたアスカの周りに立っている黒い棒、
マリが戦った第3使徒の施設にも同様のものがみられますので、
使徒を封印する機能があるようです。
マリは、使徒との接触はしていないけど、
2号機のビーストモードに耐えられるほどの肉体と精神を持っています。
ちょっと謎です。
ちなみに、ヱヴァンゲリヲンの別ストーリー
「エヴァンゲリオンANIMA」に登場するマリは、
「動物の遺伝子を融合している」らしいので、
今作のマリも何かあるのかもしれません。
人類の未来を決める戦いをしてる割には、
みんなヒトじゃないじゃん、もう(笑)。
ネブカドネザルの鍵について
加持さんが持ち帰った「ネブカドネザルの鍵」。
初号機がサードインパクトを引き起こしそうになる時、
体が透けて骨格や循環組織などが見えてきます。
それが「ネブカドネザルの鍵」に似ています。
加持さんがゲンドウに届けた後、
ゲンドウは初号機に組み込んだのでしょうかね?
ゲンドウは初号機の覚醒を急いでいたし、
レイとシンジを使って覚醒させようとしていたので、そんな気がします。
旧版では、自分の手にアダムを埋め込んで、
人類補完計画を発動しようとしていました。
しかし、今回のゲンドウは旧版のように、
「俺が、俺が」という感じじゃないんですよね。
一歩下がって遂行しようとしてる感じを受けます。
カヲルくんの乗るMark.6
ゼーレが言うところの「真のヱヴァンゲリヲン」が
このMark.6。
これまでのヱヴァンゲリヲンとは、
「建造方式が違う」というセリフにあるように、
月面にいる「巨人」を素体として建造されています。
「序」に登場した「リリス」のような巨人で
おそらく「アダム」と思われますが、まだ不明です。
パイロットがカヲルくんというのも
「アダム」であることの信憑性を高めます。
旧版の設定では、
カヲルくんにはアダムの魂を宿してある設定だからです。
今回は最後に現れ、美味しいところを持っていきます。
「今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ」
という意味深なセリフ。
前回はいつだったのか?旧版のことなんでしょうかね?
渚くんが喋るセリフは、
常に「シンジ君の過去を知ってる」的な意味合いの発言です。
何を知ってるんだね、君は。
ちなみに、Mark.6が投げた槍は
「ロンギヌスの槍」ではなく「カシウスの槍」というそうです。
「カシウス」について調べてみましたが、諸説有り、よくわからない。
「ガイウス・カシウス・ロンギヌス」という人物もいますが、
キリストの脇腹を刺してみた人とは別人のようです。
結論
旧版のヱヴァンゲリヲンを見てないと、
分かりづらいことが多いかもしれません。
見るなら、旧版のテレビシリーズと旧版の劇場版
全てを見てからみるのが一番のオススメ。
もちろん、新劇場版の「序」もお忘れ無く。
ヱヴァンゲリヲンファンとしては、
新たな謎も増え、絵も綺麗になり(一部のシーンでは顔が変だけど)
とても楽しめる作品です。
「Q」には新キャラも多く登場するのが気になる。
なんかガンダムっぽいんですよね、絵がさあ。
あと数日で「Q」が公開されるので、
ここで書いたことが全然違っていたりしたら、かなり恥ずかしいな(笑)。
12.11.24追記:
先日「Q」をみてきました。
感想を以下のエントリーに書きましたので、どうぞ。
・[レビュー]ヱヴァンゲリヲンQを見てきました(ネタバレ)。第一印象の記録!
・[レビュー]ヱヴァンゲリヲンQを2回見た!マリに関する考察(ネタバレ)
iTunes Storeでは、
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」と
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の
劇場で販売されていたパンフレットの電子版を販売しています。
過去2本をチェックしたい方はどうぞ。
評価(★5つで満点)
★★★★
参考:
ヱヴァンゲリヲン新劇場版
公式サイト
この記事は、レビューポータル「MONO-PORTAL」にトラックバックしています